ダイレクト宅配(産地・工場直送便)

BUYER’S VOICE

三井弘

本マグロほどメジャーではあり
ませんが、ミナミマグロは本マグロに引けを取らないおいしいマグロです。「ミナミマグロの方が上」というプロの料理人も少なくありません。その魅力をもっとお伝えしたい、ということで、静岡県の清水港を拠点に、冷凍マグロの仕入・加工・販売など一貫体制で手がけているトライ産業株式会社の渡辺浩彦さんにいろいろお聞きしました。

【産地・生産者】

静岡県・
トライ産業
株式会社

ミナミマグロって
どんなマグロですか?

ミナミマグロは、別名「インドマグロ」と
も呼ばれ、南半球の低水温海
域を回遊
しているマグロです。南緯40度の冷たい
海を回遊するため、
身がしまり、たっぷり
脂を蓄えます。赤身の色も美しく、
甘みやコクが
あり、舌に絡みつく
ような濃厚な味わいが
特徴です。

本マグロに近い味わい
ですか？

本マグロには少し酸味があるのですが、
ミナミマグロはそういうク
セがないの
で、寿司ネタにはミナミマグロの方が合
うと思います。
私たちの間では「トロ商
材」という言い方をしますが、高級な大
トロ
が取れるのは、本マグロと
ミナミマグロだけなんです。

お寿司屋さんで大トロ
というと本
マグロかミナ
ミマグロなんですね。

そうですね。
本マグロが「マグロの王様」なら、ミナ
ミマグロは「マグ
ロの女王」です。有名
どころの寿司屋が好んで使うことでも
知られて
いますが、ミナミマグロは、漁
獲量自体が少ないためあまり
市場には
出回らないマグロです。

南半球の漁場で漁獲し
てから清水港
に届くま
でのことを
教えてください。

遠洋マグロ漁業は、はえなわ漁法で行
われています。釣り針にかか
った魚体
は、傷がつかないように船上甲板に揚
げて、すぐにしめて、
血抜き、内臓などを
除去して洗浄。漁獲直後に活け〆めし
たミナミマ
グロは、船上でマイナス50〜
60℃の超低温で完全凍結して、
捕獲した時の鮮度をそのままに
清水港へ運搬します。

清水港で水揚げされた
後は、そのまま
工場へ
運ばれて加工される
のですか。

加工場では、マグロの状態を確認する
ため一本ずつ尾を輪切りにし
て、熟練の
目利きが脂のりや色や鮮度などを確か
めて数種類の
グレードに選別。用途に
合わせて魚のグレードを選びます。
※今回のセット商品に使用している魚
は、鮮度・脂のりともに
上位の
グレードを使用しています。

ミナミマグロのおいしさを堪
能していただけるよう
中トロ、赤身の切り落とし、
ネギトロをセットに
しました。

せっかく届いたミナミマ
グロ、解凍で
失敗したく
ないのですが、今回の
商
品は簡単解凍も
うれしいポイント
で
すよね。

そうですね。ぜひ鮮度のいい状態で食
べていただきたくて、いろいろ
工夫しま
した。通常、解凍するとドリップが出た
り、においが気になり
ます。ドリップの原
因は、温水などを使用した急激な解凍、
変色・異臭
の原因は、サクに付着した切
粉です。加工する際、どうしても身が粉
状になって、ついてしまいます。その切
粉を加工場で取り除いている
ので、マグ
ロを洗う必要がなく、そのまま冷蔵庫に
入れるだけで、お
いしく解凍できます。
冷蔵庫でじっくり熟成解凍させる
ことで、
ドリップが
出にくくなります。